ガレージハウスの価格相場と費用を抑えるコツ

ガレージハウスの導入を考えている方の中には、価格が気になる方も多いでしょう。ここでは、ガレージハウスを建てる際に、知っておくべき固定資産税の知識や注意点、メリットについて解説します。ガレージハウスに興味のある方は、ぜひご一読ください。

ガレージハウスの坪単価

ガレージハウスとは、住宅の1階部分に駐車スペースがある家のことを指します。駐車台数や車種によって必要な坪数は異なりますが、普通自動車を停める場合、1台あたり4～5坪が目安です。

したがって、ガレージ部分だけで最低でも240万～400万円程度の費用がかかると考えておきましょう。ただし、特別な機能やデザインを取り入れたり、高級な建材を使用したりすると、相場を超える費用がかかる可能性もあります。

具体的な建築費用は、建築プランを詰めないと把握しづらいため、まずは建築会社に見積もりを依頼することをおすすめします。

ガレージハウスの固定資産税

ガレージハウスは、愛車が身近にある生活を実現するだけでなく、税金面でもお得なメリットがあります。具体的には、住宅を所有することで課税される「固定資産税」を、抑えられる可能性があります。

家の中にガレージハウスを作ると、住宅の総面積が小さく計算されるため、結果的に固定資産税が軽減されるのです。特に都市部の狭小地に注文住宅を建てる際には、この制度の恩恵が大きくなるため、税金に関する知識をしっかりと持っておくことが重要です。

ガレージハウスとカーポート、月極駐車場の価格比較

ガレージハウスの導入を検討する際、カーポートや月極駐車場との選択に迷う方もいるでしょう。カーポートの価格はグレードによって異なりますが、1台分の価格は約15万～60万円程度です。

ガレージハウスとは異なり、カーポートは上に部屋を設けられないため、広い土地が必要となります。

ちなみに、固定資産税が課税される建物の条件は以下の通りです。

・3方向以上が壁で囲まれている
・屋根がある
・基礎部分が地盤に固定されている

カーポートには壁がないため、固定資産税の課税対象にはなりません。ただし、カーポートの屋根と住宅の壁との距離が近い場合や、柱側に雨風や砂埃を防ぐパネルを取り付けた場合は、課税条件を満たす可能性があります。

一方、月極駐車場の料金は地域によって違いがありますが、東京都内では1万5,000円から5万円程度が相場です。この相場を基にすると、20年間で約360万～1,200万円の費用がかかることになります。

費用対効果を見れば、これらより安価で設置できるガレージハウスのほうが、優れていると考える方も多いでしょう。

ガレージハウスの価格に関する注意点

ガレージハウスの価格を検討する際には、以下の点に注意する必要があります。

住宅の総面積の5分の1を超えるガレージハウスは固定資産税が高くなる

ガレージの面積が住宅全体の5分の1を超えると、固定資産税が増加します。具体的には、ガレージ部分の床面積がこの基準を超えると、税の優遇措置が適用されなくなり、結果として固定資産税が上がります。

たとえば、3階建ての住宅で1階を玄関、階段、ガレージだけにすると、住宅全体の面積の5分の1を超える可能性があります。固定資産税は毎年納める必要があるため、駐車台数や敷地面積を考慮してガレージを設計しないと、ランニングコストが高くなるおそれがあるので注意しましょう。

ちなみに、固定資産税の標準税率は1.4％ですが、自治体によって異なる場合があります。新築後の調査を行う調査員によっても税率が変わることがあるため、不安な場合は自治体の担当窓口に問い合わせることをおすすめします。

設備を増やすと便利になる反面割高になる

たとえば、ガレージにシャッターを設置すると、外部からの視線を遮り、プライベートな空間を確保できるでしょう。さらに、換気扇や通気口、照明、冷暖房などの設備を追加すれば、快適性や利便性が大幅に向上します。

このように、ガレージの機能を充実させるとより使いやすくなりますが、その分費用も高くなります。シャッターを電動式にするともっと便利になりますが、予算オーバーにならないよう、価格と利便性のバランスを考慮して設置を検討しましょう。

ガレージハウスのメリット

ガレージハウスには、固定資産税が安くなる以外にも多くのメリットがあります。

愛車を雨や紫外線から守れる

ガレージハウスの駐車スペースは屋根と壁に囲まれているため、雨風や雪、砂埃、紫外線などの外部環境から愛車を守れます。また、イタズラや犯罪行為を防ぐ効果もあります。

屋外の駐車スペースや屋根と柱だけのカーポートでは、雨風や紫外線を完全に防げず、不審者が愛車に近づきやすくなるリスクがあります。一方、ガレージハウスでは、屋内の駐車スペースに愛車を保管でき、シャッターを閉めることで不法侵入や盗難を防ぎやすく、セキュリティ面でも安心です。

また、ガレージハウスは家から車までの距離が非常に近いため、雨の日でも濡れずにスムーズに車の乗り降りができます。居住スペースと駐車スペースが直結しているため、外に出たらすぐに車に乗り込めたり、車から降りたらすぐに家に入れるのもメリットと言えるでしょう。

多くの荷物を積み下ろす場合や、小さな子どもや高齢者の乗り降りの際にも安心です。

こんな使い方もできる

ガレージハウスは車やバイクを保管するだけでなく、他の用途にも活用できます。キャンプ用品や釣り道具をまとめて収納したり、DIY用の作業台を設置したりすることで、趣味や収納スペースとしても役立ちます。

十分な広さがあれば、子どもやペットを遊ばせるスペースとしても利用でき、屋根と壁に囲まれた空間なので、雨の日でも安心して楽しめるでしょう。

まとめ

ガレージハウスには、固定資産税を抑えられるなど、多くのメリットがあります。屋外に設置するカーポートと違ってさまざまな使い方ができるのも、ガレージハウスの魅力です。